noteに「音の練習は高音域と低音域の割合を考えて」を書いておきました。
音の練習もひたすらやるのではなく、低音域と高音域で割合を考えてやっているかどうかという内容です。
noteに「音の練習は高音域と低音域の割合を考えて」を書いておきました。
音の練習もひたすらやるのではなく、低音域と高音域で割合を考えてやっているかどうかという内容です。
吹ける人が言う「サックス初心者です。」ってダメだと思ってます。
そりゃ自信持って「サックスの音に自信があります!」とは言い難いかもしれませんが、本当の初心者からすると「これで初心者なら自分は一体?」と思っちゃうじゃないですか。
ということで、ドしか使わない「サックスサウンド脱初心者検定」を作りました。
ドしか使わないので、運指も何も難しくありません。左手の中指だけです。オクターブキーも使いません。これでどこまで出来るかです。
動画では指も動かさないし、アンブシュアも動かさないようにしています。フリーズしているように見えるかもしれませんが、ちゃんと吹いてます。
むしろアンブシュアも何も動いていないように鏡を見ながらやるといいと思います。
難しいので、成功率は100%にならないと思います。30~40%くらいで合格ライン到達でOKかなというところです。
Level3まで出来たら初心者って言ったらダメです。せめて「初心者じゃないけどまだ未熟です。」とか言いましょう。
Level5まで出来たら音には自信を持ってください。それでも満足できない場合は原因は音そのものじゃなく、音楽力を磨く方になっていくと思います。
是非挑戦してみてください。
楽器を使わずに出来る3分のオクターブキーレッスンです。
親指を動かす練習として、自宅で音を出さずに少し出来るやり方です。「痛みを取る」「指を速く動かす」には脱力する必要があります。
自分の親指の動かし方を知り、動かす方法を探してみましょう。
オクターヴキー(左手親指)はサックスで痛めやすい指です。
負荷がかかりすぎては動きが遅いだけでなく、痛くなり、腱鞘炎になる可能性もあります。 そこで、左手親指の動きをしっかりと見直す必要がります。
左手親指には痛くなる場所が2箇所あるので、それぞれの対策を考える方法です。
痛くなる場合は力を入れすぎというのはもちろんですが、力を抜くだけでは演奏はできません。
無駄な力が抜けるフォームが大事になります。
極意は手首の角度にあります。
サックス運指の弱点でもある小指。指が動く人と動かない人では違いがはっきり分かります。
弱点の人は小指を「押さえる/離す」という動きですが、それが「押さえる/スライドする」という動きの違いになります。
小指だけ押さえるという運指は存在しません。他の指(人差し指・中指・薬指)も必ず押さえています。そこで、離すという動きは他の指と力の方向が逆向きになってしまうので、遅いというのが原因です。
スライドするというのは指の力の方向を同じにするという意味です。同じ方向に向くと力を抜きやすくなり、速く動くようになります。
「スイング感」というのは難しく、最初はタッタタッタと変にハネてしまう。ジャズやってても通称「盆踊りスイング」と言われるようなやつになってしまう。
これには3連符の長い短いで演奏するという勘違いから来る場合があるんだけど、これから抜け出すのはなかなか難しい。
じゃ、何故難しいかというと、「表拍をずらすことが出来ない」からです。
スイング感って表拍が長いだけじゃないんです。長い・短いって2拍単位でも存在するんです。もっと言っちゃうと小節単位でも長い・短いは存在するんです。
だから表拍も必ずしもピッタリじゃないんです。ズレます。これがコントロールできるかどうかです。
極端に書いていますが、楽譜4小節目のような感じで演奏してもらうと分かりやすいかな。
ただし、これには条件があります。
それが「テンポはずらさず一定をキープすること」です。テンポは一定だけど8分音符がずれる。これが許容範囲内に収まると気持ちいいスイングになってきます。
許容範囲に収まらなかったら「モタる・走る」「遅れる・速くなる」「指が転ぶ」といった感じになっていまいます。
現在のポップス系の曲でも「lemon」のように16分でハネるけど、これもスイング感が大事なんですよ。16分なんでもっとスイング感がシビアですけど。
あと、「英語がネイティブな人はスイングできる」もありません。自分はかなり英語ネイティブな人もタッタタッタとハネて演奏している人を見ています。
結局は聞いて練習しての繰り返しで許容範囲を見つける事です。
右手、左手にしろ小指に痛みがある場合は無理して練習せず、休むことが重要です。
しかし、原因と対策が出来ないとなかなか先に進むことが出来ません。
ということで、少し考えてみます。
小指が痛いと言っても写真の1か2の2ケ所が主なポイントで、基本的には関節の痛みが主になると思います。
痛くなる場合、両方とも原因は「力の入れすぎ」で、解決方法は「力を抜け」で間違いないです。
指に負担をかけすぎで痛みが来ているので。
しかし、もう少し深く考えると力の入れ過ぎにも種類があります。
それが「押さえ過ぎ」と「離し過ぎ」問題です。
「力の入れ過ぎ」と言ってもこの2種類があり、指を押さえることばかりが力を入れるではありません。
間違えないように演奏すると考えすぎると指を離しすぎる(楽器から遠ざける)というのも出てきます。
痛みが2番の場所のように指の根元の関節や広範囲に渡る場合は力を入れて「押さえ過ぎ」です。
痛みが1番の場所のように関節が痛くなる場合は力を入れて「離し過ぎ」です。
力の方向性が違うんです。
手を思いっきり開いてみる(指をしっかり伸ばしてパーを作る)と分かりますが、1番の関節部分に負担がかかると思います。
指をしっかり伸ばしているからこそ指の関節に負担がかかっていることが原因です。
両方とも指を早く動かそうとして負担がかかるんですが、2番は「しっかり押さえる」と考え、1番は「指を速く動かす」と考えていることから来ていると考えられます。
「しっかり押さえる」からギュッと押さえて痛くなる2番か、「速く動かす(速く離す)」と考えるから指が伸びて痛くなる1番かということです。
対策としては同じく力を抜けということになります。
しかし、1番は速く動かすと思いすぎなので、指の練習よりも正確なリズムを理解してもらう方が実際は痛みが解消することが多いです。
つまり、1つの速いフレーズばかり練習して、速く動かさなければいけないと思い込みから来ている事が多いので、リズムを正確に理解することから始めると力が抜ける場合が多いです。
2番は曲を指で覚えようとしていると起きることが多いです。指の形で覚えようとすると小指を使うときにグッと力を入れ過ぎになってしまっているケースです。
指の形だけでなく、しっかりと音と指とリズムを合わせる練習で指の動き覚えるではなく、指の動きを理解すると大丈夫です。
練習方法は両方とも同じです。
個人的には徹底的なスケール練習が一番効果的だと思っています。
ただし、鏡を見てやる方法で。https://katsuhirokado.com/lessonmemo/鏡を見ながらの練習/などおすすめです。
痛みを伴う場合は腱鞘炎の原因にもなるので、解決させたいところです。
サックスで家でもできるくらいの極小サウンドで練習するフラジオ・ラです。
「フラジオ・ソ」でもやることは基本的に同じです。
しかし、「フラジオ・ラ」は片手でできる運指です。つまり、右手を使うことが出来ます。
音を出すのはソの方が簡単です。フラジオのラは息の入れ方がガラッと変わるので。
ガラッと変わる分、単発でラは出しやすいと思う場合もありますが、やはり「曲の中で使えるフラジオ」となるとラの方が難しいと思います。
そんな「フラジオ・ラ」ですが、簡単に出す方法が唇を上向きに押さえること。もっと行ってリード自体を指押さえてみてもいいです。
すると、どこかのポイントでフラジオに変わるところがあります。
そこがアンブシュアでも力を入れる場所です。
ただ噛み締めて、息をしっかり入れるのではなく、必要最小限に力を入れる。
そのために、極小サウンドで、指を使うというのは非常に効果的だと思っています。
フラジオを出すコツというのを以前書きましたが、それでもなかなか出ない場合はもう少しアンブシュア(というか口の中)について踏み込んでみます。
フラジオが出ないと言ってももちろん原因はあるわけですが、自分はそのほとんどが「リードに息が当たる量と角度が問題」と思っています。
フラジオは通常音域ではないので、もちろん通常の吹き方ではないです。何かを変えないといけないです。
そこで着目してほしいのが舌の形とその位置。
まず最初に考えるのが舌先。その方向と位置です。
普段、サックスを吹いている時、下記をまず最初に考えてみます。
個人的には「リードの下にいる、上向き、舌先の向きは変わらない」が推奨です。
まずは自分の舌の位置を把握してみます。
舌先の位置が把握できたら、もう少し舌の奥の方も考えてみます。
通常、高い音になると口の中が狭くなるような感じになります。高い声で歌うと分かりますが、声帯が上に上がる、つまり舌の位置が上に上がるからです。
サックス演奏時も高音域は高い声で歌うような形が理想的だと思っているので、それは普通のことだと思います。
しかし、フラジオは通常の出し方ではないので、思い切って逆に舌の位置を下げる(リードから離す)と音を出しやすくなる人が多いです。
つまり、フラジオで高い音を出そうとしすぎて、舌の位置が全体的に高い位置にいる(リードに近すぎる)ということです。
フラジオよりもさらに高い音(不快な高音)が出てしまう場合は演奏時に舌をリードから離すと出しやすくなる場合が多いです。要は口の中の気流をちょっと変えてみるということです。
しかし、低い音しか出ない場合は舌先の位置も一度考えてみます。
出ないときに多いのは舌先がリード/マウスピース先端側に来すぎているケースが多いからです。
これをもう少しリードの奥側に行くようにイメージしてもらいます。
そして舌先をリードから離してみると出てくる場合が多いです。舌の最適な「上下」「前後」を掴むことが重要です。もちろんタンギングとかは無視です(フラジオでタンギングしまくりな高等テクニックはまだ考えない)。
「舌とリードの距離&舌先の位置を微調整」。このイメージが伝わると音を出しやすくなります。
但し、注意も必要です。フラジオの時だけ下げるのであって、通常時は普通の舌の位置に戻さないとピッチも合わない、音量もバラバラとなってしまいます。
最初は極端に舌の位置を変えてもいいと思いますが、それでは曲は演奏できません。
フラジオがでる舌の位置がわかれば、極端に変える→わずかに変える→ほとんど変えないというようにコツを掴むようにすると曲の中でもフラジオを使えるようになると思います。
サックスを演奏していて不快に高い「ピー」とか「キー」とか出る音。それをリードミスと呼びます。
リードミスは気になるし、避けたいところ(過去のリードミス関係の記事はこちら)。そのリードミスにも原因はたくさんありますが、アンブシュア関係の原因に絞って対策を考えてみます。
リードミスは高次倍音の一種です。コントロールされる倍音は音作りに重要ですが、コントロールされていない倍音がリードミスと呼ばれるものです。
リードミスの原因にも下記のようなものがあります。
くわえる角度やタンギングなどの演奏者のアンブシュアの原因
運指の遅れなど、完全にキーが閉じきっていない状態で吹くことが原因
リードが硬すぎる、もしくは柔らかすぎることで、自分の息と最適なリードの硬さのバランスが合っていないことが原因
調整が十分ではない状態で、人為的原因2と同じように完全にキーが閉じていないことが原因
この4種類に分類されることが多いですが、やはり重要なのは「人為的原因1」ですね。演奏者のアンブシュアや吹き方による問題です。
リードミスの多い人の演奏で多いのがアンブシュアの角度が付きすぎ問題です。マウスピースと口は直角くらいが基本だと思っています。
しかし、ストラップが高すぎたりすると、顔が上向きになったりします。つまり、マウスピース(というかリード)が下顎に近い状態です。
これは明るい音がするタイプの吹き方に多く、実際に音も明るくなるタイプの吹き方で、演奏者のイメージによっては全然問題ないです。
実際に息もリードに当たりやすくなるので吹きやすくなるメリットもあります。
しかし、「明るい音=高次倍音が出ている=リードミスが起きやすい」となります。コントロールできれば大丈夫ですが、このコントロール出来ない場合にリードミスが多くなります。
この場合はただ単純に「ストラップを下げる」「下を向く」というのでほぼ解決します。
とはいっても下げればいいというものではありません。逆にストラップ低めや、下向き気味はダークな音を出しやすく、リードミスも比較的少ないですが、息もリードに当たらないので、楽器が鳴らないようになります。あと、右手の親指がとてつもなく痛くなります。
適正な高さと角度を維持するというのが大事になります。
自分は息は「真っ直ぐマウスピースの中に入れるように吹く」ではなく、「リードに息を当てるように」と言っています。
間違いなくリードに息を当てる方が鳴ります。しかし、その角度が極端になってしまうと逆効果です。息をリードに当てるイメージでも、これは上を向くという意味ではないです。口の中で息に角度をつけると言う意味です。
つまり、顔はまっすぐ向くけど息の向きは上向きかどうかです。これが楽器が鳴るけど、リードミスが起こらないという吹き方になります。
音域にも注意が必要です。
高音域は上を向いてしまう場合が多いからです。しかしこれはダメというわけではないです。高音域を歌えば自然と上を向いてしまうように、サックスで高音域を吹いても自然と上向きになるのは問題ないと思っています。
しかし、音が裏返らないように上を向く(というか顎を突き出す)のはNGです。
上を向く(顎を突き出す)と間違いなく高音域も出しやすく、裏返らないようになります。しかし、それはピッチも合わない上、音色を犠牲にする吹き方です。そしてリードミスも起こりやすい。
高音域に少しでも上を向いていないかもチェックしてみます。
アンブシュアの角度を変えても治らない場合はアンブシュアの力加減のバランスが崩れていることも考えられます。
サックスのアンブシュアの基本は体の中心に力が入ること。口も同じです。口の両サイドに力が入ると、真ん中には力が入らなくなります。
これはロングトーンが大丈夫でも、曲になると変わることが多いです。口がバテてしまったり、譜読みに集中しすぎるあまりアンブシュアの意識が吹っ飛んでしまったり…。息の入れすぎも注意すべきことの一つです。
アンブシュアを確立する上で重要なのが奥歯のイメージ。
「奥歯はどこにいる?」「上の奥歯と下の奥歯はどのくらい開いている?」
この2つを質問するとほとんどが「分からない」という回答になります。しかし、リードミスをなくしたいのであれば「分からない」ではなく、自分の状況を把握しておくことです。
もちろんそれが曲の演奏中であっても。
ということで、リードミスが多発する場合は顔の角度、アンブシュアの力加減を考えてみてください。
こう聞くと「エロい音を出したいです。」よく返ってくる。
うん、サックス(に限らずだけど)にとって「エロい」は褒め言葉です。でも、これって一歩間違えるとダメな音でもある。
そもそも「エロい音」って何かというと「感情表現豊かな音」と言える。対義語が「無機質・無感情な音」であったり「平坦な音」「一本調子な音」あたりになるのかな。
これらの音は誰しもが言われ、自覚症状もあり、それを越えるべく悪戦苦闘するんだけど、重要な要素に気づけるといいんだけどなーといつも教えていて思っている。
サックスは息を使う管楽器なので、音量や音程のコントロールを行いやすい。減衰音であるギターやピアノでは出せないので、より音量や音程に目が行ってしまう。
もちろんエロい音だなーと思う演奏はたくさんの細かいテクニックがある。
エロい音を目指す人は間違いなくここを目指す。これらの技術を知りたがる。もちろんエロい音を出すときには使う。
しかし、、、、
細かいことにこだわり過ぎじゃね?っていう位、技術的なことを追い求めると本質的なことからかけ離れている。これらは本質的なことをやった上で、身に付けると間違いなくプラス効果が得られる。だから聞いていてカッコいいんだし。
本質のないエロさ。
ええ、危険極まりないです。「エロい音」には程遠いです。エロいになれない、「スケベな音」であったり「ムッツリな音」であったり、そう表現すればいいでしょうか。
そうですよね、大人のエロさを求めても、勘違いしてるんだから、そうにしかならないですよね。
じゃ、「本質って何よ」ってくるんだけど、それが「リズム的要素」。もうこれに尽きる。
リズム感というのは相手とのコミュニケーション手法と思ってくれればいい。エロさって相手がどう思うかってのが必要じゃん。相手のことを無視した勘違いのエロさって超ダメなやつだってことです。
じゃ、ここからが本題。
一応エロさを出すことが目的な内容なので、「目指せ上級者」向けな人対象です。
まず、普通に演奏出来る4/4拍子の曲を持ってくる。それを演奏するんだけど、下記のように足でリズムを刻みながらやってみる。
1 | 2 | 3 | 4 |
右 | 右 | 左 | 右 |
3拍目だけ左足ね。
これ、すごく難しくない?難しいと感じたら、「エロい音」に一歩近づいたよ。
次に足を逆にしてやってみる。
1 | 2 | 3 | 4 |
左 | 左 | 右 | 左 |
両方やってみるといいよ。出来たら次にいくのではなく、交互にやってみたほうがいいね。目的は足を踏む(刻む)ことじゃなくて、数えることが目的だから。
キーワードは「数える」ってことです。曲を拍数を数えながら演奏すること。超絶ムズイ。
他にも2拍目だけ変えてもいいね。
1 | 2 | 3 | 4 |
右 | 左 | 右 | 右 |
この辺になると、普段出来る曲でも超絶難しく感じるはずです。でも、これがリズム感。そう、相手とのコミュニケーション手法。簡単に身につくもんじゃない。
さて、これで下地を作った上で、エロさの追求です。
1 | 2 | 3 | 4 |
右 | 右 | 左 | 右 |
最初にやったこれ、何気なく数字書いてるけど、これ、どう読んだ?
イチー | ニー | サンー | シー |
右 | 右 | 左 | 右 |
1:上のように、数字の最後を伸ばした?
イチッ | ニッ | サンッ | シッ |
右 | 右 | 左 | 右 |
2:上のように短く言った?
イーチ | ニーイ | サーン | シーイ |
右 | 右 | 左 | 右 |
3:ギリギリまで長く言った?
そう、数え方にもたくさんある。これがグルーヴ、つまり音楽のノリ方。
もうこうなってくるとサックス吹きながら数えることの難しさが分かると思う。数えながら演奏出来ないとエロさは身につかない。それは超絶難しい。その難しさから逃げたらダメなんだよ。
ちなみに「3」がエロさを身につける歌い方だね。「2」は歯切れの良さというか、軽やかさを身につける方法。
そして、さらなるエロさを出すための方法がある。
ギャップとは思っている事をあえて裏切る行為。でも、予想をいい意味で裏切るのがいいんだよなーという、一歩間違えたら勘違いなんだけど、そうならない方法。
イチッ | ニッ | サンッ | シッ |
右 | 右 | 左 | 右 |
例えば上で出てきたこれ。これも「右」「左」って書いたけど、それでいいの?足の踏み方も「みーぎ」「ひだーり」で足をゆっくり動かしたりするのはどう?
イチッ | ニッ | サンッ | シッ |
みーぎ | みーぎ | ひだーり | みーぎ |
こんな感じに。
数え方はビシっとしてても足の動きはゆっくりに。そう、これがリズムのギャップ。出来たら間違いなくエロくなる。
いわゆる「レイドバック」ってやつにもつながる。勘違いレイドバックはモタる(遅くなる)だけど、正しいレイドバックはリズムは正確にするけど、足の踏み方をゆっくりにしてみたりすると身につく(とはいえ、ありとあらゆる曲でこんな事やったら怒られるけど…)。
これらのリズム感的要素を身に付け、運指的な技術、楽器の鳴らし方の技術、音程的な技術を使うんですよ。そしたらそりゃもう鬼に金棒。エロい音をガンガン出すことが出来ます。
本質的なリズムと技術的な事は掛け算になる。いくら技術を身に付けても、リズムがマイナスだと、マイナスの方に増える、つまり聞いていて心地よくないだけ。リズムと技術の相乗効果が分かれば、シンプルながらも魅惑的な音は出せる。
エロい音を出すときは相手(他の楽器ピアノやベース、ドラムなど)を意識することから。自分のエロさだけを出そうとするとそれは勘違いサウンドになるので要注意!!
サックス(に限らず木管楽器は全般だと思うけど)は調合、もしくは臨時記号で「#」は大丈夫だけど「♭」は苦手というのは圧倒的に多いです。自分も例外ではなく、♭は苦手です。
もちろんこれは楽譜的にも理由はあると思います。やはりサックスで渡される楽譜は「#」の付くほうが圧倒的に多いから。
でも、原因は楽器の構造、というか運指の覚え方にも原因があると思っています。
例えばソ#/ラ♭。これの運指の覚え方は「ソ+左手の小指」となっていませんか?同じようにレ#/ミ♭も「レ+右手小指」に。
自然と小指を足すという、#系の運指として覚えているんですよね。
ド#/レ♭もそうです。低音の方はテーブルキーの小指を足すと考えるし、高音の方は中指のドから離すと考えるはずです。
となると、やはり♭を一度#に頭の中で置き換える作業がいるので、遅い→弱点となっちゃいます。
「シ♭/ラ#」は特殊かもしれません。結構「ラ#」よりも「シ♭」で考える人のほうが多いですね。
ちなみに、自分の場合はシ♭とラ#で運指を使い分けています。ラ#は右手のサイドキー(taキー)を使用し、シ♭はBisキーを使用した運指です。
理由は使いやすい運指というのもありますが、ラ#で表記される場合はシ(ナチュラル)が出てくるのでBisキーを使う運指が難しくなるからです。もちろん前後関係を見て簡単な運指としてBisキーを使うこともありますが。
もう一つの理由が「シ♭」でBisキーを使う運指は「シ(ナチュラル)」と同じ左手の人差し指を使い、「ラ#」で右手のサイドキー(taキー)は「ラ+右手」と考えて、音階名に合わせた運指にしやすいというのもあります。
自分のように運指の使い分けは珍しいかもしれませんが、置き換えなくてもいい分、楽な方法と考えています。
さて、根本的な理由は♭→#運指に置き換える亊ですが、ほぼ似た運指のフルートの人に「♭って苦手?」と聞くとそうでもないんですよね。指は#系運指として覚えるほうが簡単なのに。
となると、完全に「慣れの問題」ですね。フルートなどの実音系の楽器って♭の調合が多いので自然と慣れるようです。
前述の「ラ#/シ♭」では「シ♭」で考える人が多いということも考えるとシ♭のほうが楽譜で多く出てくるので。
♭の楽譜に慣れろってことになるんですが、12Keysのスケール練習も徹底的に♭にこだわり、#に置き換えないようにすること。マイナーキーの練習は♭だらけになるので超効果的ですね。
スケール練習は指を動かす練習ではなく、♭の運指に慣れる意味もあると思ってみます。
サックスは息を使って鳴らす楽器なので、よく「肺活量が必要」的な話を聞きます。しかし、サックスを演奏する上で肺活量って本当に必要ですか?
正直、自分は肺活量はあればいいけど、そんなに重要ではないと思っています。
肺活量は増やすことは出来ても、そもそも肺自体は鍛えられて大きくなったりするものもないですし。
自分は今ある肺活量をいかに効率よく使うかが一番大事だと思っています。息を増やすのではなく、無駄なく使うようにすることです。つまり、息の通り道を考えてみることから始めてみます。
肺から送り出した息は喉を通って、舌の上を通って楽器に届きます。これが息が通る道ですが、そこにパイプのようなイメージを作り、その中を息が通っていく感じです。
このパイプが太すぎると息を大量に浪費することになり、ピッチの低い音や低音域ばかり大きくなる音になってしまいます。そりゃ太すぎる通り道ですから全然速く息を押し出すことは出来ないですね。
そしてパイプの硬さも重要です。
息をたくさん出している通り道がフニャフニャの状態では安定した息を維持出来るはずがありません。吹いている息に負けないくらいしっかりとしたものが必要です。
自分のイメージでは水道の配管なんですよね。水道の配管って細くて頑丈(今の水道管は硬い材質じゃないですが)なものなんですよね。水圧に負けないくらい頑丈なもの。故に、息圧で負けない通り道が喉から口にかけて出来ているイメージです。
「喉を開け」というのもありますが、自分はあまりオススメしていません。「大量に息を送りこむのに負けないくらい喉が硬い状態で」というのがセットになっていないと意味がないからです。「喉を開いて」というのは吹くことに精一杯になりすぎて、音楽的ではなくなるケースが多いので、上級レベルの人が対象になる方法ですね。
もちろん息は喉を通って行くので、もともとパイプのような構造になっていますが、息ばかりを重要視するのではなく、その通り道をもっと考えろという意味です。音を良くする=アンブシュアを考えるだけではありません。通り道を考える方法もあります。
ロングトーンは重要な練習方法ですが、それは「良い音を出すために変化する対応力」も考えていますか?
良い音の条件って色々とありますが、その中に「自分の思っている吹奏感と吐いた息のイメージが同じ」というのがあると思います。
要は息が詰まって苦しいとか、息が抜けて抜けて苦しいというのがない状態。息ってしっかり吐いても、吐く量と音量のイメージが合っていれば苦しくないんですよね。
で、その「息を吐く量と音量のイメージ」って常に同じだと思ってません?
それって結構違うんですよ。
場所によっても違うし、個人練かバンド練かによっても違うし、体調にもよるだろうし、リードの状態によってもぜんぜん違う。
つまり、「ロングトーンで良い音を見つけた」と思っていても、環境が変われば全然異なるんですよ。
その中でも、今回は特にリードに重点を置いてみます。
ロングトーンでは自分は息をリードに当てるようにイメージするように言っています。
>>息とリードについての記事はこちら
では、良い音がするっていうリードに息が当たる場所を見つけたらちょっと別のリードに変えてみてください。
同じ場所で良い音を鳴らそうとしてもあまり上手くいかないと思います。
そこからちょっと前後に息を当たる場所をずらしてみるとまた鳴り方が変わってくると思います。
リードって一枚一枚、本当に異なるので、どれも同じ場所を狙っても良い音が出るとは限らないです。
ロングトーンをやって「あ、このリード硬いかも?」と思ったらほんの少し先端部分を狙うだけでも鳴るポイントがあるし、「息が詰まるなー」と思えばちょっとだけ奥(ネック)側に息を当てる場所のイメージをずらすだけでも全然変わります。もちろんリードミスが出る場合も同じく息を当てる場所を変えてみます。
同じリードでも新品と何日も使ったリードはもちろん、吹き始めと、何時間も吹いたあとでも異なります。もちろんそこまでシビアじゃないですが、高音を大音量で吹くときは神経を使いますね。
つまり、良い音が鳴る吹き方は毎回同じじゃないってことです。
自分はロングトーンでは毎回同じリードを使うやり方を勧めています。
ロングトーンの練習をやる場合はどのリードを使ったか、しっかりと覚えておき、まずは一枚のリードをしっかりと鳴らす場所を覚えることから始めます。自分の基準が出来てないうちにリードをコロコロ変えると良い音が見つからないのは当然といえば当然。
その次にリードを何枚か替えてみて、鳴るポイントが変わってもちゃんと対応できるようにというのが大事かなと思います。
「リードが鳴る」という場所がイメージしやすいのが自分の中で優先順位の高いリードになりますが、やはり自分の吹き方を無理に変えてまで鳴らそうとするのもどうかと思うので、そういう場合はサヨウナラとしています。
リードも安いわけではありません。結構高いと思います。どうやっても鳴らないリードはサヨウナラですが、自分に合うリードを見つけるだけでなく、リードに合う吹き方を見つける、「良い音を出すために変化する対応力」は使えるリードを増やすという意味で、コスト的にもいいかなと思います。
吹いているときの舌の形を考え、舌先については「舌の位置&形を考える(舌先編)」で書きましたが、今回は舌の奥の方にスポットを当ててみます。
舌先と、舌奥のセットで考えてみましょう。
さて、演奏している時に舌先から舌の奥の方をイメージした時に、どこにいるか考えてみます。
舌の奥はどこにいますか?
舌奥の位置が下というのは「お行」、ホやロなどを声に出すときのような感じで、舌の位置が上というのは高い声で「う行」を声に出してみると分かりやすいと思います。
吹いている時の舌の形をもう一度考えてみましょう。
自分の場合は高い位置の方を推奨しています。
理由は音量バランスとピッチ。この2つの相互関係が崩れてしまうからです。
舌の奥の位置が下がれば口の中が広くなるので、間違いなく音量は大きくなります。
しかし、それと同時にピッチも低くなりやすく、大きい音を出そうとすればするほど、ピッチは低くなってしまいます。
ピッチだけでなく、音を大きく出すのはそれだけコントロールを犠牲にします。
舌の奥を下げると音量は大きく出しやすくなりますが、その分小さい音が出しづらくなります。つまり、メロディーの演奏に最適かどうかと言われれば疑問が残ります。
自分の場合は音量は息の量で調整するのではなく、リードをどのように鳴らすかだと思います。
いかに少ない息で、効率よくリードを振動させるかです。
リードに息を当てる事と音量の関係について考える
まずはピッチと小さい音量でのコントロール重視。
大きい音↔小さい音、高音域↔低音域のピッチの正確性。舌奥の位置確立はこの正確性が目的です。
舌奥の位置をマウスピースよりも高い位置にし、曲演奏中にその状態をキープできることから始めてみます。
また、舌の形が平らなのか、凹んでいるのか、リードミスや音が裏返ってしまう人はこの辺りを考えるだけでも十分変わってきます。
舌奥の形を考えるだけで、徐々にピッチや音量の変化がわかるようになるので、コントロールがつくようになります。
いい音を求めるあまり、コントロールを犠牲にするのではありません。コントロール出来る範囲でいい音を出すように心掛けるようにし、そこからコントロールの幅を広げる(舌奥の位置を明確にイメージできる)ようにしてみます。
舌の位置を下げ、喉からダイレクトにリードに当てるようにイメージする場合の吹き方で演奏するプレイヤーも多いので完全に否定することは出来ませんが、コントロールということに関してはおすすめ出来ないと思います。
ちなみに、サックスの場合、ピッチが合わない問題は口も舌も関係があります。
高音域のピッチが高くなるのは強く噛み過ぎ(つまり口)問題ですが、高音域が低くなるのは舌奥の位置を考えるようにします。
さらに、舌奥の位置を下げている場合はビブラートもかけづらくなるので、そういう理由でもおすすめしていません。
音量やピッチに関することの多くは舌の奥、リードミスや音色などに関することの多くは舌先に原因がいる場合がほとんどです。
音をよくしたいのであれば、舌の形を考えるように!
自分の場合はアンブシュアといっても「舌の形を考えろ」とよく言います。
「吹いてる時、舌の形ってどうなってる?」
この質問から色々と見えてきます。その人の音色やピッチ、何を考えているかもだいたい分かるようになります。
もちろん吹いている時に舌なんて見えません。
見せることも出来ません。つまり、想像の世界でしかいないので、説明するのも難しくなるのですが…。
先程の「吹いてる時、舌の形ってどうなってる?」という質問に対し、一番多い答えが「分からない」です。
つまり、考えたことも無いという状態。
そりゃタンギングの時には舌の形は考えるかもしれませんが、音を出しているときは考えていないというのが一番多いです。
今回は舌の中でも「舌先」にスポットを当ててみます。
まず、舌先はどこにいる?
この中で通常は「マウスピース(リード)の下」だと思います。先端あたりと答える場合は稀ですね。舌の上は何も無い場合は柔らかいタイプ(サブトーン)の音を出す場合などに使います。
次に舌先はどっちを向いてる?
自分の経験上は上向きです。やはりリードを振動させるためには息を上向きに、リードに当てると考えているからです。実際にそうやって吹いている人がほとんどです。
「まっすぐ前/下向き」でもいいんですが、リードミスが増えたり、ピッチの安定さにかけるので、個人的には上向きを推奨です。それこそ音のコントロールが気になるなという場合はここを修正することが多いです。
しかし、教えていて一番多いのは「まっすぐ前」と答える人。明らかに上向きなのに、まっすぐ前と答える。つまり、感覚と実際がズレているケース。
オクターブキーを押さずに高低練習をやるとよく分かります。低い音と高い音を出す場合で、リードに息を当てるけど、どこに当てる?高い音の時は特に特定の場所を狙わないと出ないはずです。そこから舌の形を考えてもらうと方向が分かりやすくなります。
思っている以上に質問攻めをすると自分の舌の形が分からなくなっていきます。そこから「何も考えていない」→「考えることが出来ればまだまだ音に改善の余地あり!」となります。
舌先を考える場合は場所と向き。重点的に。
サックスは息を真っ直ぐに入れるのではなく、リードに当てるような感じで吹くようにしています。
それについてはこちら
息をリードに当てる
低音域については奥側を狙い、高音域については手前側をねらうようなイメージで。
さて、ここにさらに「音量」というものが出てきます。
音量差についてはこちらについています。
さて、「同じ音を大きく吹いて/小さく吹いて」と言われたときに何を変化させているか考えてみます。
ここで多いのが下記のような状態。単純に1音を出すためだけの話だとこうなる場合がほとんどです。
しかし、これは音量差を変えるためにアンブシュアを変えている状態です。推奨していません。
これでは曲では使えないからです。そもそもそんな余裕がないというのが一番ですが、ピッチも楽器のコントロールも崩れてしまいます。
「同じ音の場合、大きい音も小さい音でも常にリードの同じ場所を狙い、音量差をつける。」と考えておきます。
こう考えた後に音量差をつけようと思っても、思っている以上に音量に変化が出ません。
逆にリードミスが増えたり、音が裏返ったり、ピッチが異常に変わる場合もあります。
それが現在の音量差の実力。それが曲の中で起こる事です。これを改善しなければいけません。
狙う場所は一定でも、ちゃんと音量差を出せることが望ましいです。
一番の目的は自分の中でコントロールできる範囲の中で音量差をつけれること。
そしてそのコントロールできる範囲を知ることです。
音量差を考えるというのは、ただ単純に音量差をつけれることではなく、「息がリードを狙う場所を変えずにどれだけ音量差をつけることが出来るのか」ということです。
そこでアンブシュアの見直しなどが必要になってくるわけです。
そこで一つロングトーン練習。
さて、この3種類を全部同じ場所で狙うと音量差を付けづらいということが分かります。
自分にとって音量差によって音が裏返らない、リードミスが起こらない、どこに息を当てるのが最適なのはどこかを考え、そこから徐々に音量差を広げることができるようにします。
出来るようになると低音も行ってみます。高音域とどのように変化があるのかを考えます。
リードを狙う場所を考え、どれだけ音量差を出せるのかがロングトーンなどで行う重要な練習方法です。
サックスのリードの選択について考えてみます。
まずは基本的な自分のリードの考え方です。
自分の場合は少数派な考え方だと思いますが、1枚のリードをローテーションもせず、長く使っています。
もちろん本番と練習用というように分けてもいません。常に同じです。
理由は基本的な考え方は失敗しないリード選びを考えているからです。
つまり、「すごくいい音を求める」のではなく、リードミスや音の裏返りなどのリードが原因によるストレスが無い「安定した音」を優先しています。
その交換時期が大体1枚が1〜2ヶ月くらい。そのくらい使うと、リードミスが増え始めたり、音が異常に明るくなってきたなと感じるので、限界かなと思って変えます。
もちろんヘタってます。音のハリも無くなっています。
しかし、固定して使うと、そのリードの普段の状態が分かるので、吹き方を自分で調整しています。
普段は音が裏返らないのに、みんなと合わせたり、本番時に急に裏返ったり、息が詰まったような感覚があるのは自分のせい。音に異変があっても、その原因が自分にあると分かるだけで、息の使い方をコントロールすれば元に戻るからです。
演奏中に「冷静になれ」と言い聞かせる事も出来るメリットを優先しています。
さて、リードの選定についてですが、まずは一箱の中から数枚取り出して試してみます。
リードは「平均的に」という考え方を持たなければいけません。自然の産物なので、リードの個体差、いわゆる1枚1枚の硬や音質のバラつきが大きいからです。
つまり、硬さや音色、吹奏感については1枚を吹いて判断することは出来ません。同じ箱の中からでも何枚も試し、何枚中何枚良いのかという、母数(要は失敗経験)を増やさないと本当の硬さなどは分かりません。1枚試しただけで「吹きやすいからこれが良い/悪い!」というのは単なる運でしかありません。
最低、1箱(10枚)くらい試し、その中から何枚くらい気持ちよく吹けるかを考えてみましょう。ただ、リードも最近は高騰してきているので、何枚も何箱も一気に買えとは言えません(買ったほうがいいですが)。特に学生の吹奏楽部員には。そこで、自分の考え方をちょっとまとめておくと、、、
もちろんリードとマウスピース、リガチャーとの相性もあり、一概にこれが全てとは言えないですが、このように考えて、次のリード購入時に決めるようにしています。
サックスで運指に問題もなく、軽やかに動けばそれは素晴らしいです。しかし、誰しもが「思ったように動かない」という壁にぶち当たります。
その解決として出来ないところは何回もやって身体で覚える方法があります。しかし、それでは今度は「走る」という問題も出てきます。
つまり、身体で覚えるというのが、最も適した解決方法かどうか考える必要があると思います。
ここで、夜でも音を出さずに運指を高速化する練習方法というのやってみます。
ポイントになるのが「思ったように動かない」の「思ったように」という箇所です。
本当に自分の指の動きを正確に考えているかどうかです。曖昧な部分を全部なくしていきます。
指は勘で速くは動きません。ちゃんと運指を「考える速度を上げる」に向き合う必要があります。
何回も吹いて覚えるのも、結局は指の動きを考える速度を上げる方法なので、ただ、指の動きを考えることだけに特化する時間も作ってあげます。
例えば16分音符だらけの速いフレーズがあります。
これが出来ない場合、まずは音階名を声に出して言えるようにします。もちろん目標とする速さで、手拍子・もしくはメトロノームありで。
※理想は目標とする速さの1.2倍以上ですが。
もちろん声に出すので、#や♭は全て無視。
ドレミファ〜という感じです。
ここからが重要ですが、その言った音階名の指の動きを想像してみます。
もちろんここでは#や♭も含めて。オクターブキーの動きや、パームキーの動きも。
小指はちゃんと動いた?親指も正確に動いてる?
ラ#の動きは正確?ド#はちゃんと指を離してる?
このように、自分の指を動かさずに、ひたすら考える/想像するだけです。
やってみると、出来ないフレーズは見事に自分の指の動きのイメージができないということが分かります。つまり、正確に考えられないものは正確に動くはずがありません。勘で動かして正確なリズムで出来るはずもないです。つまり、指が転ぶという問題になってしまいます。
「運指が遅い」という改善方法ですが、運指を行わずに「自分の指の動きを考える速度を上げる」ことが非常に重要です。
もちろん、こればかりやっても吹けるようにはならないので、実際に吹いてみる練習が必要ですが、この考える練習を行った後にやると動きがガラッと変わります。
自分の指の動きをイメージするって思いの外難しいです。
出来ないフレーズがある
↓
音階名を声に出して言うようにする
↓
音階名を正確な速度で言えるようにする
↓
指を動かしながら音階名を言ってみる
↓
指を動かさずに、出来る限り指の動きをイメージしてみる
↓
吹ける時間に実際に吹いてみる
↓
イメージの通りに動いてるのか、そもそもイメージの速度が追いついていないのかを判断する
↓
イメージは正確だけど、指の動きが間に合わない場合は練習あるのみ!!
薬指&小指の動きはサックス運指の最大の弱点です。そこに人差し指の動きも絡めるとさらに動きが鈍くなってしまいます。
Aは薬指&小指だけの動き。
前半が右手、後半が左手の動きになっています。
まずはこれを均等なスピードで出来るようにします。2〜3回のリピートではなく、ある程度時間(30秒間や60秒間など)を決めてこなせるようにします。
これが出来るようになってくると、人差し指に少し力を入れてあげると速く動くようになる事が分かるようになります。
その後にBをやってみます。人差し指の動きを足し、前述の「力が入る」というものを意図的に使えなくしたものです。
これを行うと中指に異常に力が入り、一気に薬指&小指の動きが遅くなるのが分かります。
コツは「力を抜く」しかないのですが、どのように力を抜くのが効果的なのかを分かってもらうための方法です。
しかし、やり過ぎには注意が必要です。慣れていないと疲れや痛みが腕部分ではなく、手の甲に来ます。これは力の入れすぎなので、出来るようになるまでやるのではなく、完成度は程々にしておき、日数をかけてやるようにします。
あと、右利き・左利きも重要な要素です。
右利きは右(レレ#ミ)が動かず、左利きは左(ソソ#ラ)という、利き腕のほうが遅くなります。
自分は利き腕は力を抜く方を意識し、非利き腕は鍛えるというイメージを持つようにしています。