はじめに

サックスという楽器はリードと呼ばれるマウスピースに取り付ける葦(プラスチック製もあります)の振動により音が鳴るものです。つまりマウスピースとリードの間に息を入れても鳴りません。リードに息を当てるように吹けば音がなります。

ここで問題になるのはくわえかた(アンブシュア)です。これは習うことが一番分かりやすく確実な方法です。呼吸方は腹式呼吸を使います。簡単に説明すると息を吸ったときにお腹が出て、吐き出すと元に戻る呼吸方です。

【フィンガリング】

次に押さえ方(フィンガリング)です。小学校、中学校でやったソプラノリコーダーとほとんど一緒です。何が違うのか、それは#や♭などが付いているところです。あと、パームキー(手のひらで抑えるキー)部分の高音域が違ってきます。

【ロングトーン】

では実際に演奏してみましょう。まずよくいわれる練習としては長く音をのばすロングトーンです。これは楽器のコントロールとして最も最適な練習です。サックスを演奏する上で重要な口の周りの筋肉を鍛える事により、正確なアンブシュアを維持するための練習です。地道な練習ですが始めて10分位やるだけでも結構違うと思います。

【曲を演奏】

ここで簡単な楽譜があれば最適なのですが、これは楽器屋、本屋に売っているものでJ-POPのたくさんの曲を収録したものがあります。これで十分です。肝心なのはやりたい曲が載っているかどうかです。好きな曲だとやりやすいし上達も早いです。

しかしここで問題がでてきます。それはサックスは移調楽器ということです。つまりアルトだとEb管なのでアルトのドを吹くと実際はミのフラット、テナー、ソプラノだとBb管なのでテナー、ソプラノのドを吹くと実際はBbの音がなっているということになります。

つまり楽譜通りにふいても間違った音を吹いていることになります。CDなどと一緒に演奏したい場合、移調しながら吹くという技術が必要になります。しかし一人だけの練習になると本そのまま吹いてもいいと思います。大切なのは演奏を楽しむそしてここはまず音を出してみるということです。

サックスの選び方

一般的にサックスと言われれば曲がった形状のアルトサックス、もしくはテナーサックスをさす事がほとんどです。

他にもソプラノサックス、バリトンサックスも吹奏楽やジャズでもよく使われます。

そこからさらに特殊なサックスだと、ソプラノよりさらに音域の高いソプラニーノサックス、バリトンより低いバスサックス、さらに低くなったコントラバスサックスもあります。

【サックスの音域】

ソプラニーノ-ソプラノ-アルト-テナー-バリトン-バス-コントラバス
左側になれば高音になり、右側が低音のサックスになります。

【どれを選ぶのがいいか】

肺活量、重さ、価格などを比較するとやはりアルトサックスが一番ポピュラーなサックスになると思います。

しかし、テナーならではの渋い低音も魅力ですし、ソプラノやバリトンなどの独特な音も魅力的です。

楽器のコントロールですが、高音のサックスになればなるほど肺活量は必要ありません。しかし、ちょっとのアンブシュアや息の量の変化で音程も変わっていく為、音楽的には難易度が高いと思います。

それに対し、低音域の楽器は重量や肺活量の面の問題もありますが、比較的アンブシュアの許容範囲が広く、音色も作りやすい楽器だと思います。

そういった面で考えるとアルトサックスをお勧めします。

しかし、そのサックスの音を聞き、楽器特有の音色重要視するのであればどの楽器でもいいと思います。

リードの選び方

サックスで最も重要な消耗品がリード。サックスはリードが振動して音が出る楽器なので、リード選びも非常に重要な作業の一つです

【リードの素材】

一般的には葦の一種で「ケーン」という素材で作られています。
その他にもプラスチック製やファイバー製のリードもあります。

【リードのブランド】

定番なのがバンドレン。その中でもトラディショナル(青箱)、JAVA、V16、ZZなどがあります。

もう一つの定番がリコ。リコ、リコ・ロイヤル、ジャズセレクト、グランドコンサート、ラ・ヴォーズ、ヘムケ、レゼルブなどがあります。

他にもマーカ、ポンゾール、ダニエルズ、アレクサンダーなどがあり、プラスチックだとバリ、ファイバーだとファイブラセルなどがあります。

【リードの違い】

同じメーカーでもたくさんの種類が出ているのには、リードの厚みが変わってきます。先端を厚く真ん中辺りを薄めに作ると明るめなサウンドになり、逆に先端を薄めに作って真ん中を厚めに作ると音が安定しやすくなります。

また、フレンチカット(ファイルドカット)とアメリカンカット(アンファイルドカット)もあります。
リードに横に一本、切れ目があるのがファイルドカットになります。

リードに付いている番号はリードの硬さを表しています。厚みでは無いので要注意!

【どれを選ぶのがいいか】

一応定番はバンドレンのトラディショナル(青箱)の3番。

一概にどれがいいと断言出来ませんが、マウスピースのティップオープニング(マウスピースとリードの距離)が開いているほど薄めのリードを選ぶと言われています。

ただ、前述の通り、一般論なので自分の好きなリードを見つけてあげる必要があります。自分の肺活量やマウスピースによって変わっていくので、いろいろ試してみることをお勧めします。

硬いリードだとアンブシュアの安定、肺活量などが必要になりますが、それだけ細かい表現をやりやすくなります。

逆に柔らかいリードだと吹奏感は楽になりますが、息を入れすぎる可能性もあります。

たまに吹奏楽などで硬めのリードがいいという意見がありますが、個人的にはかなり否定的です。硬すぎてもアンブシュアを崩す可能性もあるので、やや柔らかめのリードをオススメします。

【リードの当たり外れ】

リードには当たり外れがあります。アルトサックスだと一箱10枚が一般的ですが、その中でも使えるリードが限られています。

ハズレで演奏しても音も出ない状態になるので気持ちよく演奏出来ません。

数枚リードを試してみて、その中から最も吹きやすいリードを選んであげるのが一番です。初心者の方でも必ず吹いてわかるはずです。

リードのバラ売りは安くて魅力的ですが、やはり当たり外れの事を考えると箱買いをお勧めします。

個人的には選定がメンドクサイんで、ちょっと高くてもセレクトリードを購入しています。

アンブシュア

アンブシュアとはサックスのマウスピースのくわえ方の事です。サックスは演奏に肺活量はそんなに必要ありません。アンブシュアが正しく出来ていると、息をほとんど使わずに演奏する事が出来ます。

【アンブシュアは人によって違います】

人によって顔の筋肉・骨格が違うので、全員同じアンブシュアは出来ません。深さや力の入れ方も人によって感じ方が違うので、自分の演奏方法を身につける必要があります。

【ジャズ?クラシック?】

よくジャズサックスの演奏方法、クラシックサックスの演奏法で比較される事がありますが、基本的なアンブシュアはどちらも同じです。

より演奏方法を追求していけば変わっていきますが、音出しの段階では効率よく息を出せるアンブシュアであればジャンルは関係ありません。

【大事な筋肉】

アンブシュアで必要な筋肉が「口輪筋」。その中でも口の両サイドの筋肉を重要視しています。
「ん」という口の形をすると口の両サイドが硬くなるところです。そこにしっかり力が入ると音を出しやすくなります。

【唇に力】

よく下唇の裏側が歯形が付いて痛いという状態になりますが、これは明らかに下顎に力を入れすぎです。下顎に力を入れるのではなく、唇に力を入れると音がスムーズに出せるようになります。

特殊奏法

【フラジオ(アルティシモ)】

フラジオを出す練習としてまずあげられるのがオヴァートーンの練習です。これは倍音をだす練習です。まず一番低いBbの音をだします。そして指はそのままで1オクターブ上をだします。ここで気を付けることは他の音と混ざってないことです。そして1オクターブと5度上、2オクターブ。最低ここまでスムーズにでるように練習します。そしてB、Cと半音ずつ上も完璧にできるようにします。

それでは実際にだしてみましょう。まず出したい音をしっかりイメージします。そして裏声をだす感じで吹きます。最初はAの音が出しやすいみたいなのでそこから練習すればいいと思います。

フラジオを使っているソロをコピーしてみましょう。これが一番上達しやすい方法だと思います。そのソロを歌えるようになるとしっかりとした音のイメージが掴めるからです。そして自分のアドリブ等での使い方もわかるようになると思います。

【ファズ】

Davbid Sanborn等フュージョンアルトプレイヤーがよく使っている音。コツは息を強めにいれることです。high F#の音は比較的だしやすいため、トニックのコード・トーンあるいはダイアトニック(わかりやすくいえばドレミファソラシド)の音にF#が含まれるキー(調)が多いです。
(注)テナーの事はわかりません。

high F#でファズをだしてみましょう。この時押さえ方は図を参照してください。上に書いたとおり息を強めにいれてやることでこの音はすぐに出ると思います。大事なのは出したい音をちゃんとイメージすることです。そうすることによって倍音のコントロール等ができます。

他の音でも使ってみましょう。これはコントロールするのが非常に難しいです。実際あまり使っている人は少ないです。出し方としてはちょっと顎を上げ、音を割ってやるという意気込みでやればでます。あとはひたすら練習あるのみ。

参考プレイヤー
David Sanborn,Nelson Rangell,Eric Marienthal,伊藤たけし

年齢について

【個人的な意見としては永久歯が生えてから】

音楽は早く始めればそれだけ音感やリズム感も付きやすいですが、サックスの場合は楽器の重量などを考えると早期に始める事をあまり勧める事が出来ません。

自分がレッスンをする条件としてあるのが、上の前歯(永久歯)が生え揃っている事です。

サックス演奏で重要なのが上の前歯です(奥歯はそこまで関係ありません)。その前歯が生え揃う頃になると体格的にも十分だと思います。

また、同様に高齢者の方もサックス演奏は全然大丈夫ですが、前歯の問題がクリアにする必要があると思います。

【サックスの重量】

サックスはアルトは約3kg、テナーは約5kg、バリトン約8kgあります。ストラップをしても首にかかる負担はあります。

個人的には小・中学生でサックスを始める場合はハーネス型のストラップをお勧めします。

購入時はサイズを確認して下さい!!サイズが合わないと逆に負担になりかねません。

【妊娠とサックスの演奏】

妊娠などの場合はサックスを吹く事などを休む事をお勧めします。

腹式呼吸などサックス演奏で身に付く事もありますが、正直サックスを使わなくても身に付きます。

それよりも楽器の重さや、それこそ変にお腹に力を入れる事の方が問題だと思います。