クロスフィンガリングと中指/薬指の難易度について考える

サックス運指の弱点、クロスフィンガリング。
このクロスフィンガリング時の難易度をもう少し考えてみます。

まずは下記のような譜例を演奏してみます(右利き用です)。
便宜上リピートマークにしていますが、10回以上、速く繰り返して演奏するようにします。

A,B,Cがそれそぞれ対になっており、最初の音が「ソ」か「ラ」になっているだけです。
クロスフィンガリングの難易

これを演奏した時にソトラ、どちらが苦手ですか?

最初は間違いなく「ソ」、いわゆる薬指を使う運指が苦手なケースが多いです。
速くすると指の遅れがさらに出て来るので難易度の高い運指です。

しかし、ある程度練習を積み、さらに演奏スピードを上げる(大体120くらい)と、これが不思議なことに「ラ」の方が難しくなります。

1回だけなら簡単ですが、複数回連続で行うと3本指を動かすよりも2本動かすほうが圧倒的に難しくなります。
「自分がどの指を動かしているのか分からない」という状態になります。特に中指を離しているのか押さえているのかわからなくなります。
この混乱状態を解決してあげることがクロスフィンガリングの克服に繋ると思っています。とは言え、「クロスフィンガリングが得意!」っていう人はありえないと思いますが。

とりあえず、まず習得したいのは3本運指でのクロスフィンガリング、そして速く連続して行うのが難しい2本運指を極める道筋がいいのではないかと思っています。もちろん指を痛めてはいけないので、練習量は程々にしておかないといけないですね。

ちなみに自分もアドリブ時に「ラドシドラドシド」みたいなフレーズを思いついて実際に吹こうとすると指が「もたつく」と感じることがあります。ソドシドは大丈夫なんですが…。

また、この弱点運指は左手親指が痛くなる人であれば特に重要視します。中指の力を抜くことでその親指の痛みからも開放されることが多いからです。


クロスフィンガリングを含めた運指ウォームアップ練習はこちら↑