鏡を見ながらの練習
サックスの基礎練習などは鏡(というか姿見)を見ながらやることを推奨しています。
かっこ良く吹けている姿というのはやはり理想型。でもコレはナルシスト的な意味(もちろんカッコイイというのも重要!)ではなく、以下の事を考えることが出来るからです。
- 姿勢は真っ直ぐ
- 運指のバタつき
- アンブシュアの状態
もちろん息を入れる楽器なので姿勢は正しい方がいい。真っ直ぐに楽器を咥えることが出来るかどうかというのは重要です。
運指のバタつきは見た瞬間分かります。サックスから指を離しすぎる状態は運指の遅れの原因にもなるので理想とは言えません。
アンブシュアの状態も変化がわかります。特に口の周りの筋肉のハリはすぐに変化が出てくる箇所です。
特にこの3点を見ながら演奏するだけで自分の状態、改善すべき箇所というのがよく分かります。
そしてもう一つ効果があります。
それは鏡を見ながらやる=譜面を見ないということです。
譜面を見ずに演奏するということは、しっかりと音符を覚えていないと出来ません。
運指を考えたり、音符を思い出そうとすると途端に鏡を見るという行為をしなくなります。
音符や運指を考えすぎている状態では、サックスの持つ本来の音色には届きませんので、音符や運指ばかりを考え過ぎない状態に持って行きたいという目的もあります。
自分は特に練習中には目を閉じて演奏するなと言います。目を閉じている状態は自分の音に集中したい場合。しかし、これは自分の世界に入り過ぎ、周りの音をシャットダウンしている状態。上級者ではさほど問題ないのですが、本来周りの楽器との会話(演奏)を楽しむべきあるはずが、独りよがりになる危険性を持っているからです。
よりたくさんの状況を判断し、良い演奏するためには同時にたくさんの事(運指、音色、音符、音程、メロディーなど)を考える必要があります。
鏡を見ながら演奏するだけで、たくさんの事を同時に考える練習につながります。
基礎練習から始め、徐々に曲などにも応用すると非常に効果的です。