とある所からバードストラップのフックを頂いた。
今までは通常のスナップフックを使っていたけど、ちょっと普通じゃないヤツです。
これは音川英二モデルにも付いている真鍮製のHeavy Weightフック!!
カスタムパーツとして販売していないものですね。
しかも、、、そのフックにロジウムメッキ加工!!!
どうやらメッキ屋さんに依頼して作った超特別仕様との事。
そもそもロジウムという金属が何かあまりよく知らないので調べる。
wikipediaによると、
ロジウム(英: rhodium)は原子番号45の元素。元素記号は Rh。白金族元素の1つ。貴金属にも分類される。銀白色の金属(遷移金属)で、比重は12.5 (12.4)、融点は1966 °C、沸点は3960 °C(融点、沸点とも異なる実験値あり)。常温、常圧で安定な結晶構造は単純立方構造 (SC, α-Rh)。1400 °C以上でβ-Rh(面心立方構造)に転移する。加熱下において酸化力のある酸に溶ける。王水には難溶。高温でハロゲン元素と反応。高温で酸化されるが、更に高温になると再び単体へ分離する。酸化数は-1価から+6価までをとり得る。レアメタルである。
用途としては排ガス制御の触媒として重要。また、めっき(ロジウムめっき)にも使われ、特に銀やプラチナ、ホワイトゴールドなどの銀白色の貴金属製装身具の着色、保護用に多用される。プラチナとの合金は、坩堝や熱電対に利用される。有機合成化学においては不飽和結合を水素化する際の触媒として有用なウィルキンソン触媒の中心金属で、直鎖炭化水素を脱水素して芳香族を製造する触媒にも塩化ロジウムが使われている。
他にも色々と金属業者のサイトを見て回ると、超軽くて超硬い金属という金属らしい。
摩耗や熱にも強く、電気信号も白金系のなかでは最も優れているらしい。
サックスは真鍮製。
ストラップフック部分が真鍮であるだけでも楽器の振動を殺すことなく、効率的に鳴るようになる。
さらにそれがロジウムメッキされていれば楽器の振動をさらに効率よくすることになるという訳だ。
ということで、早速取り付けてみる。
ズシッと来る。
それもそのはず、通常のスナップフックが18gに対し、このストラップフックは67g。
3倍近く重量が増えたのだから当然。
(それはそうと、見た目もカッコイイな)
さて、実際に吹いた感じは衝撃的だった。
恐ろしく鳴る。楽器の鳴り方が軽くなったという印象。
楽器の「鳴り」というか、管体の「振動」がぜんぜん違う。
揺れているのがすごく分かる。
明らかに高次倍音の鳴り方に変化が現れている。
息をガンっと鋭く吹いたとたときにそれはよく分かる。
まずは楽器の反応がすごく素早いことに驚かされた。
メタル系のマウスピースを愛用する自分はパワーが出る分、音の立ち上がりには悩まされている。
でも、このフックに帰るとその立ち上がりというのが通常フックよりも幾分か速くなっている。
そして高音域の鳴り方。
木管楽器の特性上、高音域の音痩せには悩まされるのが普通。
しかし、これは中音域から高音域にかけて倍音が乗っかってくれるので、音痩せを補ってくれるような感じがする。
さらに高音の音も出しやすくなっている。
比較的柔らかめなリードを使う自分は高音の立ち上がりも慎重に行く必要がある。しかし、このストレスからも幾分か解放された感がある。
しかし、それと同時に気をつけなければいけないところも出て来る。
まず、一番最初に感じたのが高音域のソぐらいの音が鳴りすぎるという事。
それもそのはず、ストラップフックを変えて一番影響が出るのはその取り付け部分。つまりソの位置。
ここが自分のイメージよりも鳴るようになっている。鳴りすぎるので、ファやソの音量イメージの修正を行う必要があるな。
もう一つが振動効率を上げたので、音色が明るくなった事。
高次倍音が鳴るということはそれだけ音色も明るくなる。いわゆる鋭さというのが増す。
とはいえ、自分の場合はエレクトリックな音楽をやることが多いので、音色の明るさはむしろウェルカム。埋もれない音作りにするには最適とも言える。
スタンダード系のダークな音色で吹く時に要注意って事だ。
ま、これも吹きやすくなったから少ない息でのコントロールをしっかりやれってことなんだけど。
気をつけなければいけないこともあるけど、これは楽器の鳴り方をさらにレベルアップして考えることもできるので面白い。
それよりも自分の楽器が物凄く鳴るようになったのが面白くて仕方がない。すごく軽やかに鳴ってくれるという感激。
試しに生徒にも貸し、吹いてもらったところ全然音が変わるので衝撃を受けた。
今まではストラップ如きじゃ音は変わらないという考えだったけど、これを根底から覆されたストラップフック。
今後の愛用品として大事に大事に使わさせていただきます。