ドレミで覚えるジャズ・スタンダード攻略法 セッション定番曲で学ぶ、アドリブ・フレーズの作り方
ドレミで覚えるジャズ・スタンダード攻略法 について
今回は実際のスタンダード曲でアドリブ演奏する方法で書いています。
アドリブは曲のコード進行に合わせて演奏するわけですが、そのコードは必ず何かのキーに属しています。その属したキーを守ればアドリブはできるという内容です。
コードやスケールを完全に適した100点満点の演奏を目指すのではなく、まずはメジャーとマイナーのキーのみをしっかりと守る、70点位の内容を目指すところから始めてみましょう。
使うスケールはメジャースケールとマイナースケールのみ
すべての曲で使用したスケールはメジャースケールとマイナースケールのみ。それでキーを守ることが可能です。
Level2でマイナースケールでも、ハーモニックマイナーとメロディックマイナースケールが出てきますが、実際はこれらのスケールのみで演奏を行っています。
その他の難しいスケールは使用していません。まずはメジャー/マイナーの土台を固めることが目的です。
演奏技術について
演奏技術的には低めに設定しています。
演奏はすべてミディアムの速度をイメージしていますので、テンポは「120」で作成しています。セッションでの定番テンポです。
また、音符もほぼ8分音符で、少し3連符を使用しています。
音域はE♭〜E♭の2オクターブ以内に収めています。超高音などが無いようにしてあります。
アドリブを攻略するための実践的なノウハウを紹介
ジャズにおけるアドリブとは、テーマと呼ばれる曲のコード進行に合わせて即興でメロディを作ることです。即興でコードに合ったメロディを作るので、曲ごとのコードの知識など、音楽理論が必要になってきます。
その音楽理論が難しいのが悩みのタネ。次から次へと音楽用語のカタカナが並び、何がなんだかわからない状態……。やはり習得するにはそれなりに勉強と時間が必要になります。しかし、音楽理論に対する知識や演奏技術が100%にならないとアドリブができないわけでもありません。
とりあえず、“完璧は目指すけど、まずは最低限のルールを踏まえた演奏”から始めてみませんか? 本書はそういった考えのもと、スタンダード・ジャズでアドリブの最初の一歩を踏み出していただくために制作しました。
ここでの“最低限のルール”とは、難しい理論をできる限り少なくし、調(Key)を第一に考えることです。コードは必ずどこかのKeyに属しています。コードが属しているKeyを見つけてしまえば、コード・トーンではない音を演奏したとしても、違和感がないようになっているのです。
スタンダード曲のコード進行は、1曲のなかでもKeyが一時的に転調することが多くなっています。その一時転調を見つけ、それに合わせたKeyで演奏することを、まずは目標にしてみましょう。
(本書「はじめに」より)
セッション初心者に最適な20の定番曲を題材に、フレーズの作り方を解説していくアドリブ指南書。“曲のなかで変化していくKeyを理解することこそアドリブ攻略の第一歩”と考える著者が、スタンダード・ナンバーのKey分析をすると同時に、難しいコード進行をかんたんに解釈するための20のテクニックを伝授。それらを使ったメジャー&マイナー・スケール中心のアドリブ作成例を紹介していきます。カナの音名を併記しているので五線譜が苦手な人にもとっつきやすく、移調譜(B♭、E♭)の掲載により楽器も不問、さらに全曲の模範演奏&カラオケCDが、実践的な練習環境を提供します。
CONTENTS
INTRODUCTION
- 臨時記号が楽曲分析のカギ
- 楽曲に含まれる音の重要度
- アドリブ演奏における臨時記号
- アドリブの分析
20 JAZZ STANDARDS for BEGINNERS
- モリタート(マック・ザ・ナイフ)
- フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン
- 枯葉
- 朝日のごとくさわやかに
- 霧の日(ア・フォギー・デイ)
- サマータイム
- 二人でお茶を
- ジャスト・フレンズ
- 瞳をとじて
- オール・オブ・ミー
- マイ・リトル・スウェード・シューズ
- アイ・ラブ・ユー
- アズ・タイム・ゴーズ・バイ
- コンファメーション
- 酒とバラの日々
- いつか王子様が
- バット・ノット・フォー・ミー
- ゼア・イズ・ノー・グレーター・ラブ
- オール・ザ・シングス・ユー・アー
- ブルース