シャバドゥビという歌い方について
ジャズのアドリブを歌う時によく「シャバドゥビ」という表現を使う。
8分音符を「ターター」と歌うのではなく、「シャバドゥビ」というふうに歌う。
これの理由はスイング感を出しやすいから。
表拍を若干長めに取ることがそのスイング感になるわけだけど、ここでどの位長くするのかが問題になる。
これが「シャバドゥビ」という言葉を使うとちょうどいい感じになる。
もちろん「シャバドゥビ」だけだと普通にスイング感もなくなるので、正確には「シャーバドゥービ」となるわけだけど。
実はこのスイング感については現在やっている仮面ライダー・ウィザードの変身シーンが分かりやすい。
最初この変身シーンを聞いた時は衝撃だった。「シャバドゥビ」とはジャズの世界だけだと思っていたので、一般的にはありえない歌い方だったから。自分は全く違和感を感じないわけだけど、おそらく大半が違和感感じたんだろうなと思ってしまう。
話を戻し、この変身シーンではシャバドゥビがいい感じでスイングしている。
厳密には16分音符のシャッフルにも聞こえるけど、スイングと考えてもいいくらいのタメがある。
「シャー」と「ドゥー」の長さが重要なんだけど、もう一つの重要ポイントが「ビ」という部分。
ここがハッキリ聞こえると自然とスイングするようになる。実際に歌う時も「ビ」の部分を強く歌えるようになるとスイング感が出てくる。それも自然に。
自分も先生が「シャバドゥビ」という歌い方をした時には「え?」とも思ったけど、いつの間にか自分もシャバドゥビで歌うようになっていた。
それが自然だから。
ちなみに、山下洋輔さんのかいた「つきよのおんがくかい」という、ジャズな絵本でもシャバドゥビという表現を使っています。
ちょっとシャバドゥビという歌い方に慣れるだけでもジャズのスイング感を掴むコツになるのではないかと思われる。