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音の鍛え方、指を的確に動かす基礎はもちろん、曲をどのようにかっこよく演奏するかを理解し、楽しく上達してみましょう。

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サックスの防音・遮音について

防音・遮音についての基本的な考え方

基本は「包み込む」

「音」とは空気の振動の事です。その振動を遮ることが防音・遮音となります。

金管楽器はその振動が出るところはベルのみなので、そこを塞いでしまえば振動を遮る事ができます。しかし、サックスなどの木管楽器はベルを塞いでも空気の振動を遮ることは出来ません。となると、「楽器全体を包み込むこと」が基本的な考え方になります。

その包み込むものが何か(材質、厚み、密閉)が重要になります。

予算との戦い

サックスの防音は予算との戦いです。どのくらいの予算でどのくらいの効果が得られるかを知っておくのも重要です。

家族など同居人に迷惑をかけないレベル部屋一室を完全に防音するのであれば200万円~くらいは必要です。賃貸はほぼ無理かも。
近隣に迷惑をかけないレベル集合住宅や戸建てでも家の中ではうるさい(大きいテレビの音量や大声での会話くらい)なら40~200万円くらい。
部屋一室改造は100~200万円、部屋の中に防音室なら30~100万円くらいです。
ちょっとだけ防音絶大な効果は得られませんが、意識的に小さい音で演奏するなどを考える場合は5~10万円くらいです。
効果なし残念ながら1万円以下の「防音」として販売されているものはほんの少しの効果であり、防音についての効果はほぼありません。

サックスの防音製品選びのポイント

吸音と遮音

サックスにとっての一番の問題は音量問題。その中でもよく聞かれるのが、遮音と吸音です。
例えば、サックスをスポンジなど、柔らかい素材に向かって吹きます。すると、響き(反射音)がなくなるので、音が小さくなったように聞こえます。これは吸音効果であり、遮音(防音)効果ではありません。

つまり、音は全く遮られていない状態。
これに対し、音を遮る構造にあるものを遮音といいます。例えば、窓の隙間をより小さくする2重サッシや、家の壁に断熱材が入っているだけで、遮音構造になります。

家の構造と防音効果

一般的に生活騒音として認められる範囲は30db以内です。
サックスはだいたい100db~120dbが一般的です。
これが家の壁で木造なら約30~40db、鉄筋コンクリートだと、40db~50db下げることが出来ます。

家の構造上、一番音漏れの可能性があるのは、「窓・ドア」です。サッシなどのちょっとした隙間から音漏れの原因となります。

ペアガラスのサッシに変更するだけでさらに約30dbの遮音効果が得られます。「防音ドア」も防音効果が絶大です。
また、「防音カーテン」や「防音絨毯」に変えるだけでも効果が得られますが、こちらはサックスを包み込むわけでは無いので、効果はあまり得られません。
※数値はあくまでも参考です。

効果的な遮音

10cmの壁が一枚あるよりも、5cmの壁が2枚ある方が遮音効果は高いです。この壁と壁の空間が音を消すための効果を持つからです。
例えば防音室を設置した場合でも、壁にピッタリとくっつけてしまうとこの空間が出来ないため、壁の枚数は「1」となり遮音効果は低くなってしまいます。しかし、防音室と壁を5cm位離すことで壁の枚数が「2」となり、より遮音効果が高くなります。
遮音するために重要なのが壁の枚数を増やすことです。

「毛布ををかぶる(楽器を包む)」というのも1つの壁を作ることなので、少し効果は得られる方法です。

要注意

よく聞くのが押し入れや風呂場、トイレでの練習。
これらの場所は生活スペースとして設計されていないので、壁材も薄く、防音効果はあまりありません。

部屋スペースが狭い、もしくは布団などの布製のものが多いので吸音効果が高い為、小さく聞こえるだけです。遮音効果はあまりないので、注意が必要です。

オススメサックス防音用品

SAX 消音器 e-SAX

サックス用の画期的ミュート(防音)。実際に使用してみましたが、本当にTVくらいの音まで音が小さく、防音に最適(-25db程度の遮音)!!今までのサックス防音では効果がなかっただけに、かなりオススメです!!
Type2ではではネック支持台・ボトムパッドがより強力かつ安全に楽器を保持出来る構造に改善され、低音域の発音を容易にする為にシェル形状までも新設計されています。
デメリットは重量、低音が出しづらい(密閉されると出しづらい)、湿度(汗が内部に充満する)などが考えられます。

自宅用防音室

自宅用防音室として、ヤマハの「アビテックス」やカワイの「ナサール」などがあります。
広さ、遮音性能で値段も違いますが、やはり自分の音を聞けるため、一番のお勧めの防音方法です。

遮音性能は30dbくらいのため、サックスの音が話し声程度まで抑えられます。45db位の遮音効果が高いものもあります。
高価なこと、重いことがデメリットですが、分解、組み立てが可能なので引越しにも対応できます。
サックスには0.8畳以上なら座って演奏可能。

小さい部屋だとサックスには反響音が気になります。そういった場合は吸音材などを入れてあげると効果的です。

アビテックスなどの防音室に対し、もっと安価で簡易的な防音室も登場してきています。

材質的や構造を考えると密閉性が少し劣ると思いますが、こういった防音室と前述のe-saxなどを組み合わせると自宅内でも演奏していての騒音を回避できると思います。

ただし、室内の気温や明るさに注意が必要だと思います。