ジャズとかポップスとかは足でリズムを刻みながら演奏する事を推奨しています(クラシックや吹奏楽はNG)。
その足でのリズムの取り方なんだけど、つま先ではなく、かかとが上がる方がいいなと思ってます。そこで、そのリズムを取りやすくする為には適度にヒールの高い靴が一番適しているという仮説を持っています。
立って演奏する時、ヒールの高い靴だとつま先上がらないから、嫌でもかかとが上がる事になるし。
ただし、男子的にそれが使えないのが残念。プリンスみたいにヒールの高い靴履けば用意すればいいのかもしれないけど…。
ノリノリで演奏している人とか、つま先でリズム刻んでいる人ってほとんど知らない。かかと側が上がるんだよね。
ジャズでもその傾向にある。
キャノンボールもかかとでリズム取ってる。
ブレッカーも膝が動いてる。
もっと厳密に言うとかかとっていうか膝っていうイメージ。膝のノリがわかると自然と腰でのってくるようになる。コレが出てくると気持ちいいスイング感になる。ちょっとした演奏中の上半身の動きを見ていれば出来ている人は分かる。
日本語では表拍と裏拍という表現を用いるけど、英語ではdownbeatとupbeatと言う。やはり米国発祥の音楽をやる時はdownとupの方がしっくりくる。この辺も身体が上下に動く事で音楽にノッているという感触。
で、重要なのがupbeat。いわゆる裏拍。この裏拍というのはもちろん足を上げた時なんだけど、それが何処にいるのかということ。足が頂点に行った時がちょうど裏と勘違いされるんだけど、実はちょっと違う。足が地面から離れる瞬間が真裏。
その真裏の位置をちょこっと後ろ側にずらす(というか遅らせる)とスイング感が出て来る。
足が地面に接地している時間を長めに取るだけでこの辺りが実感できたりする。
米国の音楽には言葉のリズムってのも関係している。英語の発音の先生が言うには英語の会話リズムってのは裏拍で入るのが多いんだとか。例えば「What’s up」。裏拍入りの典型例との事。
(かと言って、英語な人が必ずスイングしているかと言えばそうじゃないし、日本語しか喋らない人でもとてもスイングする人はたくさんいるけど)
つまり、少なからず裏拍のトレーニングは必要。幼い頃からピアノやってて、メトロノームできっちり練習してるんだけど、なんかノリが違うって場合は裏拍トレーニングを重点的に。身体の動かし方一つで演奏もガラッと変わる。演奏中足の上下運動とかは特に重要ポイントだと感じています。
実際、レコーディングしてても足を動かすだけでリズムの正確さが全然変わってくる。
そしてこの裏拍の位置が正確に分かった状態だと演奏(グルーヴ)がしっくりくる。運指も確実に出来ているけど、なんかジャズっぽくない場合はこの辺を鍛える。音が転ぶっていう場合もこの裏拍を矯正することで直る場合がほとんどです。