利き腕と非利き腕の練習

2014年の記事に「左手(非利き手)に右手よりも優れた能力があることが明らかに」というのがありました。

 日本学術振興会海外特別研究員の横井惇氏らによる研究グループは、左手(非利き手)が右手よりも「反対の手の動きに合わせて柔軟に対応する能力」が優れていることを明らかにした。

 利き手が右手の人の場合、左手は右手のサポートをすることがしばしばあるが、これは左右の手の優劣を反映した結果なのか、それとも左右の手それぞれが持つ能力によるものなのかは分かっていなかった。

 今回の研究では、左右の手が連動する運動学習をおこない、右手の学習効果は左手の運動に干渉されないが、左手の学習効果は右手の運動から大きな影響を受けていることが明らかになった。さらに、ワインボトルの開け閉めのように、一方の手の運動に応じてもう一方の手が受ける負荷が変化する実験をおこなったところ、左手の方が学習が迅速に進み、その学習量は右手の2倍にまで達することが分かった。これらの結果は、両腕を動作させる運動においては、左手の方が反対の手の動作に応じて柔軟に運動を調節できることを示している。

 今後は、左右の手で役割分担が生じる仕組みの解明や、効果的なリハビリテーション方法の開発がおこなわれていくことが期待される。

自分もサックスを吹いていて、前々からサックスは利き腕(右手)よりも非利き腕(左手)の方が指は速く動くと思っていました。
とはいえ、「鍛えないと動かない」とも思っているので、それこそ毎日左手の指のトレーニングは毎日欠かさず行い、それで左手も問題なく指は動くように鳴っていると思っています。

しかし、この記事を読んで、最近は左手の運指が動いていない(動きが遅い)と感じる場合にはあえて右手を重点的にやることで効果が得られることも分かってきました。

例えば「ソラソシソド」という左手の運指。これを右手に同じような指の形に置き換えると「レミレファレファ#」となります。自分の場合は明らかに右手よりも左手の方が速く動きますが、初心者の人は明らかに右手の方が速く、なおかつミスも少ないです。しかし、右手で重点的にやってもらった後に、左手に移すと何故かスムーズに動きます。
つまり指の動きを叩き込むためには利き腕を中心に行うと指の動きを理解しやすいんだなと思っています。

しかし、難しいのは左右混合の場合。例えば「レソレラレシレド」。これを左右の指を反転させると「ソレソミソファソファ#」となりますが、この場合は効果がないんですね。どちらか一方の指の動きに限定しないといけないみたいです。

肉体的なトレーニングも大事ですが、頭の中で指の動きを考えれるようにすると指は速く動くようになり、指の動きを考えるためには左右反転にするのも効果的だなと思っています。