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基礎練習に対する考え方

自分は基礎練習が大好きなので、基礎練というものに苦を感じたことはありません。(それが基になって基礎トレ本なんて出しているわけですし…)
もちろんこれは人それぞれ。基礎練が嫌いな人もいるだろうし、逆にどんどんやりたくなる人もいるだろうし。

基礎って自分の土台を作る練習だから、身体に染み込むくらいまでじっくりやる。
まずは目的の練習内容をとりあえず出来るようにし、そこから熟成させるくらいまでやる。「出来た!」で喜んで止めてしまうと染み込んでいないから自分の土台になっていない。まさに固まっていないコンクリート状態。

基礎練習というのは身体の使い方に依存するところが結構多いので一朝一夕にどうにかなるものではない。「出来る」というのが結構遠いところにいるから、何日もかけて行う「熟成期間」ってのが大切なわけですよ。

熟成というのは「どれだけ時間をかけても出来なかった練習」が「数秒で出来る練習」へ変わるくらいまでやった時。例えばブログの方に掲載したような12キーのスケール練習。あれって全く初めての状態でやると数時間かかるというか出来ないはず。でも出来る人がやれば1〜2分あれば出来る。
ロングトーンでも複合させる(例:音を単純に伸ばす+小さい音で練習=クレッシェンド・デクレッシェンドを付けたロングトーン)ことにより、時間を短縮することが出来る。

つまり、時間を省略する術を分かってくるから、余った時間を他の練習へ回す事ができるのが熟成された状態といえるかなと。

ではその状態に到達するためにはどうすればいいか。

基礎練習ですが、自分の場合は「時間を決めてやる事」が重要だと思っています。

1日の時間の練習内容をあまりたくさん取らないようにする。例えば事前に10分とか、30分とか。
(自分は全体の1/4を取るようにしていました)

時間が来たら強制終了。次回練習へ持ち越し。

そして回数を増やす。
基礎って3歩進んで2歩下がる状態が続く。1歩(時間)が大きいとそれだけ戻るのも大きい。そして回数が多ければ多いほど、新鮮な状態で基礎練習に臨むことが出来るので、非常に効果的。
1日の中でも20分×1回ではなく、10分×2回とか、長時間ではなく回数にしてみる。これが熟成に繋ると思っています。

基礎練を繰り返しやってると、その基礎練の本当の意味が分かる時がくる。やっている内容と意味が繋がった時、そりゃ楽しいったらありゃしない。

基礎が固まるとホント色々出来るようになる。本質が分かってくるから。
故に出来ないことから目を背けず、丁寧に繰り返す。何回も。すると自然と基礎練の終わり(つまり次の基礎練を思いつく)も見える。

基礎練が思いつかない場合はこちら↓(宣伝で…)

これも一気に進めるのではなく、回数で!!

Katsuhiro Kado

サックスプレイヤー。「一生使えるサックス基礎トレ本」「サックスプレイヤーのための全知識」「ドレミで覚えるジャズアドリブの法則」など、サックスやジャズの教則本を執筆。演奏や教育の方面など多岐にわたり活動中。https://katsuhirokado.com

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