「デイ・バイ・デイ」コード進行でのソロ例です。
今回のコンセプトは「オクターブ下の音への跳躍を使う」です。
演奏難易度★★★☆☆
Eメジャーのキーでシャープの多いキーです。コード進行としてはA7が特徴的なコードです。A7→G#m7(♭5)というように、半音下のルート音に行くので、subV7のような流れになっています。この場合、ディミニッシュやオルタードのようなスケールがオイシイ音使いになったりしますが、ここは敢えてコードトーン重視でいってみます。
さて、今回はオクターブ跳躍といっても、下へ跳躍するようにしています。
サックスは音が裏返ってしまうので、このような跳躍が苦手です。特に速いテンポではなかなか厳しいです。
しかし、ここで重要なポイントが出てきます。それが音量。
ジャズの場合、すべての音をきれいに演奏するということはやりません。楽譜に書いてあっても出ていない音が存在します。
つまり、下に大きく跳躍する場合、ほとんど吹かなくてもOKということになります。書いてあるだけです(実際に速いテンポバージョンは自分も殆ど聞こえないように吹いてます。出来ないから。)
しかし、演奏しなくてもいいわけではないです。指は必ずやるようにします。すると息の余韻などで、ほんの僅かに音が出ているようになります。
この出ているか出ていないかの僅かな音がフレーズに躍動感を生みます。
よく4分音符を吹いていて、「抑揚がない」「一直線に聞こえる」という場合はこのような聞こえるか、聞こえないかの音を演奏できていない場合がほとんどです。
指だけリズムに合わせてやるけど、吹かない(もちろんリズムに合わせるので次の音はすぐ吹く必要がありますが)という事をやってみると抑揚も付きやすく、ジャズっぽく吹けるようにするコツです。