読譜の弱点は運指の弱点でもあります。前回の記事(マイナースケール)でも書きましたが、臨時記号は特にその弱点が顕著に表れます。
ここではそのメジャースケールとマイナースケールを混ぜたものをやってみます。
1段目がメジャースケールで上昇、マイナースケールで下降。
2段目はマイナースケールで上昇、メジャースケールで下降。
3段目、4段目は2オクターブでそれをやってみます。
「A」はEメジャースケールとEマイナースケールの組み合わせです。Eメジャースケールは調号4つ(ファ、ド、ソ、レ)からEマイナースケールの調号1つ(ファ)への変化をしっかりと考えてみましょう。
「B」は半音下げたE♭キーです。E♭メジャーは調号3つ(シ、ミ、ラ)ですが、E♭マイナーは調号6つ(シ、ミ、ラ、レ、ソ、ド)になります。特にサックスは「ソ♭」や「ド♭」を苦手とする場合が多いので、このキーの変化になれてみましょう。
譜例は全て「ミファソラシドレミ」ですが、難易度が一気に変わります。ただ単純にスケールを上昇下降するだけでは曲で使われることもなく、単なる指体操でしかありません。しっかりと考えることが大事になります。
ここでは「E」というキーしか記載していませんが、「A」のキーも難しいので挑戦してみましょう。A♭はファ♭まで出るのですご~く難しいです。
ちなみに、ジャズのスタンダードではこのメジャーキーとマイナーキーが交互に入る曲はたくさんあります。酒バラの冒頭部分や、グリーン・ドルフィン・ストリートなどなど。サブドミナントマイナーなどが使われる場合はこのマイナーキーとメジャーキーという、同主調の変化がつかわれています。