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「This Masquerade」でのソロ例

「This Masquerade」でのソロ例です。
今回のコンセプトは「16分音符に半音階を入れる」です。

レオン・ラッセル作曲のテンポのゆったり目な8ビートの曲で、カーペンターズやジョージ・ベンソンの演奏が有名です。
原曲キーはDマイナーですがアルトサックスでは音域的にやりづらいキーなのでAマイナーになっています。サンボーンの演奏もAマイナーだったというのもありますが。

さて、今回は16分音符を使用し、跳躍音程を入れないようにしています。基本的にはスケールの上昇・下降になりますが、そこで半音階を入れるのがポイントです。

メジャースケール/マイナースケールでは7音での構成なので、上昇・下降するには「音が足らない」となってしまいます。つまり、「もっと音数を使って上昇したいのに、楽器の音域上、一番高いところまで来てしまった」となります。

こうなると「上昇したいのに指グセで下降」というアドリブフレーズになってしまいます。

そこで半音階をフレーズの中に入れるようにしてみます。7音構成のメジャー/マイナースケールとは違い、12音構成になるので「もっと上昇したい」場合でも十分使えるスケールになります。

ただし、いつでも使えるわけではありません。基本的にはスケールを理解しておく必要があります。

なるべく表拍がスケールの音になるように考えながら演奏しないと「外れた音」になってしまいます。

メジャー/マイナースケール+半音階を使えるようになると16分音符でのアドリブも考えやすくなります。

Katsuhiro Kado

サックスプレイヤー。「一生使えるサックス基礎トレ本」「サックスプレイヤーのための全知識」「ドレミで覚えるジャズアドリブの法則」など、サックスやジャズの教則本を執筆。演奏や教育の方面など多岐にわたり活動中。https://katsuhirokado.com

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