左手小指の位置を考える

親指(オクターブキー)の痛みと左手小指の関係

サックスで親指の付け根の関節が痛くなるのは関節が柔らかい人(特に女性)に多いです。親指をグッと逆方向に押してみると角度が90度以上行く場合はほぼ痛みを抱えた経験があると思います。それは30分以上演奏した場合に顕著に現れます。

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それでは痛みが無くなるためにはどうしたらいいのかというとやはり力を抜いて指を動かせるようになるしか方法を考えるしかありません。もちろん関節周りの筋肉を鍛えるという方法もあると思いますが、運指を速くするという本来の目的から遠のいてしまうような気もするので…。

その脱力の目安となるのが小指です。小指というのは力を抜くと自然と曲がったような形になっているのですが、伸ばしたままキーを押さえているのは要注意です。つまり指を曲げた状態のまま押さえることが出来るだけで痛みはかなり緩和されます。

小指を曲げなければ押さえれない位置でやってみる

しかし、実際の演奏で小指を曲げながら演奏するというのもなかなか上手くいかないものです。そこで、少し発想を変えてみます。

小指を曲げなければ押さえれない位置を使ってみます。

ソ#の運指はテーブルキーの上部にあります。ここを指全体で、キー全体の面積を使って押さえるのではなく、上部外側のみの面積(全体の1/4)のみを押さえてみます。

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そこを押さえるようにするだけでも指は軽く曲がったようになっていきます。
それでも指が伸びてしまう場合は指だけじゃなく、左手の肘の位置など構え方を全体的に見直す必要があると思います。

(テーブルキーその他の押さえる位置もラッカーの剥がれ具合で大体わかりますね)

スケール練習でチェック

実際に自分もこの上部外側がメインの位置です。とくに装飾音符などを多用する曲の場合はここを定位置としておかないと指も速く動かないので。

しかし、いきなり曲で練習しても難しいので、スケール練習などでやってみてください。

押さえる位置が安定してくると指全体の力も抜け、速く動く運指/痛みのない運指というようになっていきます。

 

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